なめこおろしはおそろしいというお話

今日は、なめこで食中毒になった家族の話をお伝えします。

なめこは、おみそ汁やサラダに入れて食べると美味しいですよね。
でも、なめこは加熱しないと危ないことがあるんです。

奈良県に住む実和さんは、自分でなめこを育てていました。
なめこを育てるには、菌が入ったキットが必要です。
水をかけると、キットの中でなめこがどんどん大きくなります。

実和さんは、しいたけやエリンギ、えのきも育てていましたが、今回は初めてなめこに挑戦しました。
1か月ぐらいで、ぷりぷりのなめこができあがりました。

実和さんは、母親と一緒になめこを食べることにしました。
水でさっと洗って、電子レンジで温めました。
大根おろしと醤油をかけて、なめこおろしにして食べました。

すると、美味しかったのですが、しばらくするとお腹が痛くなってきました。
吐き気もしてきました。
母親も同じように具合が悪くなりました。

実和さんは、さっき食べたなめこが原因だと思いました。
なめこの食感がいつもと違っていたからです。
なめこに当たってしまったのです。

でも、病院に行くほどではないと思って、家でじっと我慢しました。
次の日には、具合が良くなりました。

実和さんたちが具合が悪くなったのは、なめこを十分に加熱しなかったからです。
なめこはカビや細菌がつきやすい食べ物です。
その中には、お腹を壊す菌もいます。

だから、なめこを食べるときは加熱しないと危険です。
75度以上のお湯で1分以上茹でると安全です。

実和さんたちは、電子レンジで温めただけだったので、菌を殺せませんでした。
電子レンジでは温まり方が均等ではありません。
お湯で茹でると全体に熱が通ります。

市販の袋入りのなめこも注意が必要です。
これは茹でてあるように見えますが、水洗いされているだけです。
茹でてあるものではありません。

市販のなめこは、高温の水蒸気で菌を殺しています。
その後、新しい菌を入れて育てます。
2か月ぐらいすると収穫です。

でも、袋に「加熱してください」と書いてあるものもあります。
これは念のためです。

きのこの中でも特に注意が必要なのがなめこです。
他のきのこも加熱しないと危険です。